運動・習慣

雨で歩けない日の、週単位の帳尻合わせ

雨でウォーキングができなかった日は、その週の努力が消えたように感じるかもしれません。厚生労働省の目安は、実は1日単位だけでなく週単位でも示されています。自分を責めず、残りの日に少しずつ分けながら、体調に合わせて無理なく調整する考え方をまとめました。

江原 和比己(産業カウンセラー/かずな総合研究所代表)

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この記事の要点

  • 厚生労働省の身体活動の目安は「1日60分」だけでなく「週23メッツ・時」という週単位でも示されている
  • 雨で歩けなかったのは天候の問題であり、続けてきたことが消えるわけではない
  • 埋め合わせは大きく取り返そうとせず、他の日に少しずつ足していけばよい
  • 何日も雨が続く時期の運動の続け方は、この記事の範囲を超える

朝から降り続く雨で、予定していたウォーキングが流れた。せっかく続けてきたのに、今週の分はもう取り戻せない気がしてくる。そんな経験はないでしょうか。

そう感じたなら、1日ではなく1週間の合計で見てみます。身体活動の目安は、実は「その日にできたか」だけでなく「1週間でどれだけ動けたか」でも示されています。

身体活動の目安は「1日」だけでなく「週」でも示されている

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が示す成人の目安は、歩く、またはそれと同じかそれ以上の強さで体を動かす時間にして1日60分以上、歩数にしておよそ8,000歩以上というものです。

この資料には、同じ目安が「週23メッツ・時以上」とも示されています。メッツは、じっと座っているときを1として、その活動でどれだけ多くのエネルギーを使うかを表す運動強度の単位です。メッツ・時は、このメッツをもとにした1週間分の活動量を表す数字で、数字が大きいほど1週間の活動量が多いことを表します。

つまり1日60分という目安と週23メッツ・時という目安は、別々の2つの目標ではなく、1つの目安を1日単位・週単位の両方で言い表したものです。

1日ごとに見る

  • 1日ごとに見ると、その日に歩けたかどうかで達成を判断する。
  • 一日ごとの達成だけで数えると、抜けた日に未達成の印がつく。

週の合計で見る

  • 厚生労働省のガイドには、1日60分以上と週23メッツ・時以上の、両方の数字が示されている。
  • 1日単位と週単位、両方の見方が公式に示されている。

厚生労働省 e-ヘルスネットの解説では、これらの数値はあくまで一般的な目安であり、全員が同じように取り組むものではないと説明しています。基本の姿勢として示されているのは、「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」という考え方です。一人ひとりの体調やペースに合わせて、できる範囲で進めればよいということです。

雨で1日歩けなかったからといって、その週の目安に届かないと決まるわけではありません。この基本の姿勢に沿って考えれば、天候で1日予定が崩れたときも、無理に元の計画通りに戻そうとせず、できる範囲で調整して構いません。

歩けなかった日を、責める理由にしない

雨で予定が1日、2日と崩れると、「もう今週はダメだ」とその週ごと投げ出したくなる——そんな瞬間はないでしょうか。そう感じているなら、同じやり方にこだわらなくてかまいません。

雨の日以外は、これまでの歩き方をそのまま続けて構いません。変えるのは、雨で崩れた日の分だけです。

計画通りに進まなかった日を、失敗だと考える必要はありません。歩けなかった日が気になるなら、その分をどう埋め合わせるかを、残りの日で考えてみます。

埋め合わせるときの、無理のないやり方

埋め合わせるといっても、歩けなかった分をまとめて取り返す必要はありません。厚生労働省 e-ヘルスネットも、「今よりも少しでも多く体を動かそう」という基本の姿勢を示しています。埋め合わせも一度に大きくやろうとしなくてかまいません。

晴れた日にいつもより少しだけ長く歩く、買い物のときに少し遠回りする——それくらいから始められます。

一度にまとめて取り返そうとしなくてかまいません。少しずつ、複数の日に分けて足していけば十分です。埋め合わせる日を1日にまとめず、翌日と週末のように分けておくと、天気がまた崩れても、別の日にもう一度回せます。その週のうちに埋め合わせる日がなくても、次の週からまた同じように続ければよいだけです。

分けて足すほうがよい理由は、体の側にもあります。急に普段以上の量を動くとケガのリスクが上がることと、その見分け方は、ケガをしない運動の始め方 — 痛みが出たら続けるか、休むかにまとめています。

何日も雨が続く時期の運動の続け方は、この記事の範囲を超えます。その場合は週の目安の計算にこだわらず、体を動かすこと自体を無理なく続けることを優先してください。

雨で1日歩けなかっただけなら、慌てて取り戻そうとしなくて大丈夫です。週の数字を完全に埋められなくても構いません。次に歩ける日から、体調に合わせて無理のない範囲でまた歩き出す。それだけで十分です。

※ 出典: 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」2024年1月公表、厚生労働省 e-ヘルスネット「アクティブガイド2023」。

江原 和比己(えはらかずひこ)—— 産業カウンセラー(日本産業カウンセラー協会認定)/日本ブリーフサイコセラピー学会 正会員/かずな総合研究所 代表。IT領域で約25年のキャリアを経て産業カウンセラーに転身。100kmウルトラマラソン完走者。

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