旅ラン
大会ではなく「旅」として走る。縁を紡ぎながら自分だけの物語をつくる
日常から少し離れた場所を走る
概要
旅ランは、日常から少し離れた場所を走ることです。
距離は関係ありません。 半日で隣町を走るのも、何週間もかけて数百kmを走るのも、どちらも旅ランです。大切なのは「日常から離れる」こと。
タイムも順位も関係ありません。どこを走るか企画し、その土地の風景・食・人との縁を紡ぎながら、自分だけの物語をつくる。それが旅ランです。
旅ランの本質
旅ランの本質は「日常から離れること」です。
- いつもと違う場所を走る
- いつもと違う景色を見る
- いつもと違う縁と出会う
隣町まで走ってパン屋を巡る休日も、何週間もかけて遠くを目指す冒険も、どちらも等しく旅ラン。「いつもと違う」が旅ランの始まりです。
旅ランのリセット効果
旅ランには2つのサイクルがあります。
小さなサイクル: 15分走る ↔ 5分歩く(身体のリセット)
大きなサイクル: 日常 ↔ 旅(心のリセット)
日常から離れて、また日常に戻る。この切り替え自体がリセットになります。半日の小さな旅でも、数週間の長い旅でも、「日常 → 旅 → 日常」という流れが心をリセットしてくれる。
だから、距離は関係ないのです。
旅ランの精神
一人で走っても、仲間と走っても良し。大会を旅気分で走るのも良し。
休日に「どこを旅ランしようかな」と考える時間から、すでに旅は始まっています。
基本サイクル
すべての旅ランで、基本サイクルは**15:5(15分走って5分歩く)**です。
制限時間がないため、歩きの時間を存分に「味わう」ことができます。疲れたら追加で休んでも構いません。
6原則の「身体の声を最優先に」「柔軟に調整する」を思い出してください。
旅ランの規模(参考)
距離は関係ないと言いましたが、規模によって準備や心構えは変わります。以下は参考としての目安です。
| 名称 | 距離目安 | 期間目安 | イメージ |
|---|---|---|---|
| 旅ラン | 数km〜60km | 半日〜1泊 | 隣町への小さな旅、休日の冒険 |
| 旅ラン アドベンチャー | 60〜200km | 2〜5日 | 連休を使った本格的な冒険 |
| 旅ラン ジャーニー | 200〜500km | 1〜2週間 | 長い旅路、人生の転機に |
| 旅ラン ロングジャーニー | 500km以上 | 2週間以上 | 人生を賭けた挑戦 |
注意: これは「旅ランの定義」ではなく「規模の参考」です。半日で10km走るのも、1ヶ月で1550km走るのも、どちらも等しく旅ランです。
どの規模でも、基本サイクルは15:5。身体の負担を最小限に、縁を味わい、物語を紡ぎます。
旅ラン(日帰り〜1泊)
こんな楽しみ方
- 休日に「どこ行こうかな」と地図を見て企画する
- 電車で少し遠くに行って、走って帰ってくる
- 途中で名物を食べたり、温泉に寄ったり
- 仲間と走っても、一人で走っても良い
- 大会を「旅」として楽しむのもあり
距離とペースの目安
| パターン | 距離 | サイクル | 走るペース | 活動時間 |
|---|---|---|---|---|
| ショート | 20〜30km | 15:5 | 7:30-8:30 | 4〜5時間 |
| ミドル | 30〜42km | 15:5 | 7:30-8:30 | 5〜7時間 |
| ロング | 42〜60km | 15:5 | 8:00-9:00 | 7〜10時間 |
企画のヒント
- 出発点を決める:電車で1〜2時間の場所、温泉地、海沿い、山麓
- ゴールを決める:自宅、別の駅、宿泊地
- 途中の楽しみを入れる:名物料理、神社仏閣、絶景ポイント
- 記録のテーマを決める:「看板コレクション」「猫との出会い」「川沿いの風景」
旅ラン アドベンチャー(2〜5日)
こんな楽しみ方
- 連休を使って、知らない土地を走り継ぐ
- 毎日40〜50km、宿を転々としながら
- その土地の食、人、風景との縁を紡ぐ
設計の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1日の距離 | 40〜50km |
| サイクル | 15:5 |
| 走るペース | 8:00-9:00 |
| 1日の活動時間 | 7〜9時間 |
企画のヒント
- ルートを決める:A地点からB地点へ縦断、一周コースなど
- 宿を予約する:40〜50km間隔で宿泊地を設定
- 荷物をどうするか:背負う、宿に送る、サポートカー
- 休息日を入れるか:3日以上なら検討
旅ラン ジャーニー(1〜2週間)
こんな楽しみ方
- まとまった休暇を使って、長い旅に出る
- 毎日40〜55km、身体と相談しながら
- 人生の節目に、自分と向き合う時間として
設計の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1日の距離 | 40〜55km |
| サイクル | 15:5 |
| 走るペース | 8:00-9:30 |
| 1日の活動時間 | 8〜10時間 |
| 休息日 | 週に1日は軽めの日を入れる |
心構え
- 身体の回復を最優先に:筋肉痛、関節の違和感に注意
- 心の持久力が試される:単調な時間をどう楽しむか
- 天候・体調で計画を変える柔軟性:無理をしない
- 毎日の記録を習慣に:後で振り返る財産になる
旅ラン ロングジャーニー(2週間以上)
人生を賭けた挑戦
- 日本縦断、海岸線一周など、壮大な旅
- 十分な準備、トレーニング、経験が必要
- 身体の回復、心の持久力、天候への対応、すべてが試される
設計の目安(例:1550km / 28日間)
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1日の距離 | 55km |
| サイクル | 15:5 |
| 走るペース | 8:00-9:00(後半は9:00-10:00) |
| 歩くペース | 12:00 |
| 平均ペース | 9:00-9:45 |
| 停止時間 | 60-90分/日(コンビニ・昼食・休憩) |
| 1日の活動時間 | 9.5-10.5時間 |
重要な注意事項
- 十分なトレーニングと経験を積んでから挑戦すること
- 後半(3-4週目)はペースを落とす柔軟性を持つ
- 最悪全部歩いても完走可能な設計にしておく
- 身体の声を最優先に、無理をしない
準備すべきこと
- 体力づくり:半年〜1年前から計画的にトレーニング
- ルート計画:宿泊地、補給ポイント、エスケープルートの確認
- 装備:ランニングギア、荷物の送り方、天候対策
- メンタル準備:長期間の孤独、単調な時間との向き合い方
- サポート体制:緊急連絡先、家族への連絡方法
旅ランの記録
なぜ記録するのか
旅ランの醍醐味は、後で振り返った時に蘇る「縁」の記録です。
- その土地で食べた名物料理
- 道中で出会った人との会話
- 予想外の絶景
- 身体の限界を感じた瞬間
- 達成感に包まれたゴール
これらの記録は、タイムや距離よりも価値のある「自分だけの物語」になります。
記録のコツ
- 毎日の振り返り時間を作る:宿で10分だけでも
- 写真にメモを添える:後で見返した時にわかるように
- ボイスメモを活用:走りながら感じたことをその場で
- SNSでリアルタイム共有:応援が力になる
安全上の注意
旅ランアドベンチャー以上は経験者向け
60km以上の連日走行は、十分な経験を積んでから挑戦してください。
長距離特有のリスク
- 脱水・熱中症:こまめな給水、暑い時間帯を避ける
- 低体温症:雨天・山間部での体温管理
- 関節・筋肉の故障:違和感を感じたら距離を短縮
- 交通事故:車道を走る際は細心の注意を
エスケープルートの確保
- 途中離脱できるポイントを確認:駅、バス停、タクシーが呼べる場所
- 無理をしない判断:撤退も勇気